日本百名山 あといくつ登れるかな

 2007年5月3日 中央アルプス一座目の木曽駒ヶ岳に登る。春山とはいえ初めての本格的な雪山登山となった。
 実は、4月15日にも一度登ろうとて千畳敷カールから八丁坂をオットセイ岩の辺りまで登っていた。岩の辺りまでやっと登り上を見ながらさてどうしようかと思案していると、上の乗越浄土から6人くらいの中年パーティが、スノーアンカーで固定ロープを張り、絶対に滑るなよと言いながら、斜面を下降してきた。それを見て、これは自分が来ることができる場所では無いと思い怖くなって中止した次第である。
 それでも諦めきれず、GWを利用しての再挑戦となった。前日に駒ヶ根のホテルに泊まり、始発のバスとロープウェイで千畳敷に着いた。なぜか今回は登山監視員が一緒で、その人たちに登山届けを提出した。
 一時間ほど千畳敷で雪上訓練の真似事をして時間を潰しトレースができた頃に意を決して登り始めた。前回断念したオットセイ岩には監視員が陣取って装備のチェックをしており、歯の少ないアイゼンやピッケルを持っていない人にはこれ以上登らないように制止していた。
 とりあえず、ぴかぴかの新品だが装備だけは揃っていたので止められることもなく、他の人の後について歩きなんとか乗越浄土までは辿り着いた。
 ロープを使って宝剣岳を登っている本物の登山家を横目で見ながら宝剣山荘横を通過し、巻道が危険だと聞いていたので中岳は直登し、サクサク気持ちよくアイゼンが効く斜面を頂上小屋まで下って駒ヶ岳山頂に登り返した。頂上からの景色は素晴らしく、登ってみなければ分からないこれぞ雪山の景色、社は屋根まで雪に埋もれ鳥居にはエビのシッポができていた。八丁坂からの下りが心配で休憩もそこそこに乗越浄土へ戻りすぐに坂を下り始めた。途中、オットセイ岩の監視員から歩き方の注意を受けたが、きっとへっぴり腰で酷い歩き方だったのだろう。